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サーバーとは?

紹介, 開発者

サーバーという言葉は、ほとんどの方が1度は聞いたことがあると思いますが、「サーバーとは何か?」について正確に説明ができる方は少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、サーバーに関する基本的な情報や種類についてご紹介しますので、サーバーに関する理解を深めたい方や、今後サーバー運用を考えている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

そもそもサーバーとは?

サーバー(Server)とは、提供する側という意味を持つ言葉です。利用者の要求(リクエスト)に対して、それに応答してデータなどを提供するコンピュータやプログラムのことをサーバーと呼びます。
また、サーバーからサービスを受ける側のコンピュータのことを、クライアントと呼びます。

サーバーの役割について身近な例で簡単に説明すると、インターネットでWebサイトを見る場合を考えてみて下さい。
Webサイトを見る際、ブラウザでURLを入力しますが、このとき表示させたいWebサイトをクライアントからサーバーにリクエストしています。そして、サーバーは、リクエストのあったこのWebサイトのデータをクライアントに提供します。
この一連の流れの結果、インターネットでWebサイトを見ることができています。

このように、サーバーはWebサイトの表示だけでなく、メールの送受信など、普段何気なく利用している様々なものに関係しています。

サーバーの種類

サーバーは、その役割に応じていくつかの種類があります。ここでは、代表的なサーバーの種類について説明します。

Webサーバー

Webサーバーとは、Web サイトや Web アプリケーションを表示するために使われるサーバーです。クライアントが使用するブラウザ上にデータを送信して、Web ページを表示させます。
Webページをクライアント上に表示する上で必要である、文章か書かれているHTMLファイルや、ページ内の構成やデザインを調整するCSSファイル、画像ファイルなどが納められています。

メールサーバー

メールサーバーとは、メールを送受信するために使われるサーバーです。通常、メールの送信と受信でサーバーを別にして管理されています。送信をするサーバーは「SMTPサーバー」、受信をするサーバーは「POPサーバー」(サーバーにあるメールをパソコンなどの端末にダウンロードして、端末上でメールを管理する仕組み)や「IMAPサーバー」(サーバーにあるメールをダウンロードせず、サーバー上でメールを管理する仕組み)と呼ばれています。

ファイルサーバー

ファイルサーバーとは、ネットワーク上でのファイル管理を主な役割とするサーバーのことです。
ファイルサーバーを利用することにより、WindowsやMacなど様々なOSのPC間でのデータ共有をスムーズに行うことができます。

データベースサーバー

データベースサーバーとは、システムが取り扱うデータを一元管理し、データの保存や更新、バックアップなどを行います。また、クライアントからのリクエストに対して、データ検索や書き換え、削除などの処理を行い、リクエストに応答します。

DNSサーバー

DNS(Domain Name System)サーバーとは、ドメイン名とIPアドレスを変換する仕組みを提供するサーバーです。
インターネット上でパケットの送受信に使われているプロトコルであるIPは、パケットの宛先や送信元をIPアドレスで表します。
しかし、IPアドレスはただの数字の羅列であり、人にとっては覚えにくい形式となっています。そこで、DNSを用いることにより、人にも覚えやすい「www.XXX.co.jp」などのドメイン名で通信先を指定することが可能になっています。
この、ドメイン名をIPアドレスに変換する処理を担っているのが、DNSサーバーです。

FTPサーバー

FTP(File Transfer Protocol)サーバーとは、「ファイル転送プロトコル」とも呼ばれ、Webサーバーにファイルを送受信するために用いられます。Webサーバーはアクセスがあった場合にファイルを送信するだけでしたが、FTPサーバーでは、クライアントがコンピュータからサーバーにデータをアップロードしたり、サーバーからデータをダウンロードしたりすることが可能になっています。

SSHサーバー

SSH (Secure Shell)サーバーとは、SSHと呼ばれる通信技術によって、遠隔操作される側のサーバーを意味します。SSH とは、ネットワーク上にあるサーバーに対して、暗号化された通信によって接続しながら遠隔操作する技術のことです。
SSH を利用することで、インターネット上にあるサーバーや仮想マシンなどを遠隔操作する際、安全な通信を確保できます。その際、遠隔操作される側のサーバーがSSH サーバー、遠隔操作する側はSSH クライアントと呼ばれます。

物理サーバーと仮想サーバー

サーバーは大きく分けて「物理サーバー」と「仮想サーバー」の2種類に分けることができます。
ここでは、それぞれの種類について、簡単に説明します。

物理サーバー

物理サーバーとは、物理的に存在しているサーバーのことです。
また、物理サーバーはさらに、「共用サーバー」と「専用サーバー」に分けることができます。

共用サーバー

共用サーバーは、1台の物理サーバーを複数のユーザーでシェアして共有するタイプです。1台の物理サーバーの中に、複数のユーザーのデータが共存する形となります。

共用サーバーのメリットは、費用が安いことです。既に初期設定などが完了していて、すぐに利用開始できる状態で提供されるので、初心者でも簡単に利用でき、メンテナンスの手間もかかりません。

ただし、他のユーザーの影響を受けやすいので、他のユーザーのアカウントにアクセスが集中すると、その影響を受けて自社のシステムの速度が遅くなるというデメリットがあります。また、専用サーバーと比べると、設定などをカスタマイズできる範囲が限られます。

専用サーバー

専用サーバーは、1台の物理サーバーを独占して、企業や個人で自由に利用できるタイプです。

他のタイプのサーバーと比べると費用が高くなるが、他の利用者の影響を受けずに自由に利用することができます。
ただし、サーバーの構築や運用、メンテナンスなどを自分でしなければならないので、ある程度の知識とスキルが必要となります。

仮想サーバー

仮想サーバーとは、1台の物理サーバー上で複数のOSを動かし、複数のサーバーとして運用する仕組みです。
また、仮想サーバーはさらに、「VPS」と「クラウドサーバー」に分けることができます。

VPS

VPS (Virtual Private Server)は、物理サーバーの中に仮想サーバーを複数構築し、それを個々のユーザーに割り当てる方式で利用することができます。

VPSは物理的な1台のサーバーを複数の利用者で共有します。この点においては共用サーバーと似ていますが、共用サーバーと違う点として、専用サーバーのようにサーバーの管理者権限が付与されるので、作業の自由度が高いというメリットがあります。

専用サーバーと同じように他のユーザーの影響を排除して使えることができますが、ネットワークなど共有で使用する部分もあり、他のユーザーの影響を全く受けない訳ではありません。

クラウドサーバー

クラウドサーバーも、VPS と同じように仮想的な専用サーバーを構築する技術ですが、VPS のように他のユーザーの影響を排除して利用できます。専用サーバーよりも安い費用で利用可能な上、VPS よりも柔軟性が高いという特徴があります。

VPS の場合、サーバーの容量や処理性能などのリソースはプランごとに固定されてしまうので、急にアクセスが増加した場合などにすぐにリソースを変更することはできません。
しかし、クラウド サーバーはリソースが固定されないので、急にアクセスが増加した場合でも、すぐにリソースを増やすことができるというメリットがあります。

最後に

今回は、サーバーの基本的な情報や種類についてご紹介しました。
一言でサーバーと言っても、用途に合わせて、Webサーバーやメールサーバー、物理サーバーや仮想サーバーなど、様々な種類が存在します。
普段、何気なく利用しているメールやWebサイトの閲覧には、こういったサーバーの働きが必要不可欠であることが理解できたと思います。
IT化が進んでいる現代の日本のビジネスシーンにおいて、サーバーに関する基本的な知識や情報を身に着けておくことは必要不可欠となりますので、今回得た知識を今後に活かして下さい。