「LAN」と「WAN」について
今までパソコンやインターネットを利用したことがある方なら、「LAN」と「WAN」という用語を聞いたことがあるのではないでしょうか。
何となくインターネットを利用するのに必要であるということは理解されている方が多いと思いますが、「LAN」と「WAN」のそれぞれの意味や、2つの違いについて理解できていますでしょうか。
そこで、今回は「LAN」と「WAN」のそれぞれの意味や違いについて、ご紹介します。
目次
「LAN」とは?
「LAN」とは「Local Area Network(ローカルエリアネットワーク)」の頭文字を取った略で、限定された範囲内をつなぐネットワークを意味します。
オフィスや家庭、学校など小さなエリア内で利用されているネットワークは「LAN」になります。
原則として、LANのみでやり取りされている情報はユーザーが意図しない状態で世界に公開されることは無いので、セキュリティーやプライバシーが維持されているネットワークと言えます。
LANの場合は、ネットワーク回線(無線LANなど)は自分で用意するのが一般的です。
「WAN」とは?
「WAN」とは「Wide Area Network(ワイドエリアネットワーク)」の頭文字を取った略で、広範囲なネットワークを意味します。
皆さんが毎日利用しているインターネットもWANの一つで、LANとLANを繋いだ広範囲なネットワークとイメージすると理解しやすいでしょう。
日本国内はもちろん、世界中の人たちとオフィスや家にいながらコミュニケーションを取ることを可能にしています。
LANの場合は、ネットワーク回線や機器を自分で用意して構築することが可能ですが、日本全国に回線を自前で引くことは事実上不可能です。したがって、WANの場合は通信事業者が介在することになります。
「LAN」と「WAN」では使用するIPアドレスが異なる
ネットワーク上の機器には、IPアドレスが割り当てられています。
「LAN」と「WAN」では、このIPアドレスが異なっています。
IPアドレスとは?
IPアドレスとは、PCやスマートフォン、タブレット端末など、ネットワーク上の機器に割り当てられている、インターネット上の住所のようなものです。
インターネットでページを閲覧したり、メールの送受信を行うには、データの送信元や送信先の識別が必要となるが、この識別に使われるのがIPアドレスです。
IPアドレスは、「XXX.XXX.XXX.XXX(0~255の数字4組の組み合わせ)」のように表現されます。
2種類のIPアドレス
IPアドレスには、主に2つの種類があります。
- プライベートIPアドレス
- グローバルIPアドレス
1つは、プライベートIPアドレスです。
LAN内で使用されるIPアドレスのことで、組織内のネットワークのみで使用できます。
プライベートIPアドレスは、企業内や家庭内などの通信機器に割り当てられます。
もう一つは、グローバルIPアドレスです。
WANで使用されるIPアドレスのことで、全世界で通用し、世界中どこからでもデータ送受信の際に送り間違えのないよう、世界にただひとつ、インターネットに接続する際に割り当てられるIPアドレスです。
プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスはどう繋がる?
ここで、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスがどう繋がるのか、例をもとに紹介します。
例えば、家族で共用のWi-Fiを利用するケース。
この場合、グローバルIPアドレスが割り当てられるのはWi-Fiルーターで、これに接続するPCやスマートフォンなどにはプライベートIPアドレスが割り当てられます。
これにより、各機器はWi-Fiルーターを介して、インターネットに接続することが可能になります。