AWSの資格
AWSは現在、世界で最も使われているクラウドサービスです。
※AWS32%,MSAzure19%,GoogleCloud7%,and the others
(Source: Canalys Estimates, April 2021)
そのサービスを利用しクラウド環境の構築や運用をできることは十分なビジネススキルとなり得るため、Amazonより提供されているベンダー資格の取得が推奨されています。
ベンダー資格とは、国家資格や、公的機関が発行する公的資格ではなく、企業が自社製品に関する知識や技能が一定水準以上であることを認定する民間資格です。
例えば、
- 🏅マイクロソフト社のマイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
- 🏅オラクル社のオラクルマスターやSE8プログラマー(Java)
など民間資格でありながら、その分野でよく普及している製品であり、国家資格よりも資格の効力が強いものもあります。
目次
AWS資格の種類
3段階のレベル設定
- 🥇プロフェッショナル(2業種)
- ↑
- 🥈アソシエイト(3業種)
- ↑
- 🥉基礎コース(クラウドプラクティショナー)
に加えて、
個別の5つの専門知識
- 🏅高度なネットワーキング(Advanced Networking)
- 🏅データベース(Database)
- 🏅データ分析(Data Analytics)
- 🏅機械学習(Machine Learning)
- 🏅セキュリティ(Security)
と、計11種類の認定資格が用意されています。
入門はクラウドプラクティショナー
11種のうち、入門編となるのが基礎コースの「クラウドプラクティショナー」。AWSの基本的な知識を問われるもので、エンジニアだけでなく営業の方にも推奨とされています。出題範囲も「クラウドとは?」といった概念からセキュリティ、請求まで幅広い一方で、実際によく使われる機能や、推奨される使い方が問われるものとなっています。
まずは、クラウドプラクティショナーのレベル感を見て、簡単すぎる場合は自身のレベルや職種に合ったアソシエイトレベルの資格を取得するとよいでしょう。
AWS認定資格は就職に有用
資格は、採用時においてスキルレベルを可視化するものです。
経験年数や幾つものプロジェクトの実績を分かりやすく語ることができれば、資格は必要無いかもしれませんが、資格を取得していることで、語らずともある程度の業界共通認識レベルで伝えることができます。
また、応募者(採用候補者)が2人おり、スキル面人物面ともに大差がなく、取得資格の有無で違いがあった場合、資格を持っている方を採用するのが順当な流れでしょう。
👇資格のメリットを箇条書きにすると以下の通りです。
①クラウドの専門知識を持っているので安心して仕事を任せられる
②レベルごとに資格があるのでスキルのレベル感が分かる
③専門分野の実務経験があるので一から教育する必要がない
④資格を持っていない人より、持っている人の方が評価されやすい
AWS以外でおすすめの資格
①Microsoft Azure認定資格
②Google Cloud認定資格
上記の2つは、AWSの競合であるマイクロソフトとGoogleの認定資格です。
AWS以外のクラウドを業務で扱う場合にも有効であり、他のクラウドとの違いを熟知しているということまで証明できるため、専門性だけでなく汎用性も持ち合わせることができます。
③ネットワークスペシャリスト
こちらは、ITパスポートや基本情報技術者の認定と同じ、IPAの国家資格です。
難易度は相当高いものですが、取得することで、ネットワークの構築、管理、運用、保守の全てにおいて他者に指導できるレベルで有していることを証明できるでしょう。
資格の有用性
資格は使いようによっては大変有効にはたらきますが、
・取得にかかるコスト(時間や費用)
・取得するタイミング
・証明できるスキルの妥当性
などを誤ると、
・「なぜこの時期に取得したのか」
・「資格の勉強をするよりも実務や実績を積むべきではないか」
・「なぜやりたいこととズレた資格を取っているのか」
と、意味のない資格やネガティブな印象を与えるものにもなり兼ねません。
「資格を取得さえすれば、どうにでもなる」といった考えで資格に頼ることの無いよう、あくまでも自身のスキルを「可視化して伝えやすくする」程度の捉え方に留めておくことをおすすめします。